鎌倉時代から信州への主要道路だった街道です。日和田集落と小日和田集落を結ぶ街道の頂上の峠で、御嶽山の眺望もすばらしいものがあります。
前坂峠は日和田集落と小日和田集落を結ぶ歩道の頂上に位置している。
鎌倉時代の木曽義仲の頃に利用された街道で、高山城主の金森氏がここを大道に指定してから、江戸行きの本街道となった街道が今も前坂峠を通っている。
街道沿いの峠には馬頭観世音菩薩を中心に53体の石仏が昔から祀られていたところに現在のお堂が建てられ、大切に祀られている。
前坂峠の西国三十三観音堂から尾根づたいに祀られた御鍬堂である。
昔から、農作物の豊作祈願で黄金鍬のご神体を村から村に送って喜び合っていいたが、ある年この鍬が飛騨から送られてきて日和田で受け取ったが、次の村からのお迎えが来なかったため、仕方なくここ前坂峠に御鍬様の祠を立てて祀った。黄金鍬は不明となり、現在は木製のご神体を祀ってある。
この大鍬堂は平成21年に再建され、亀に乗り剣を持った妙見観世音菩薩も祀られている。
前述の西国三十三観音堂から尾根づたいに24体もの石仏が祀られている。
馬頭観世音菩薩を始め、御嶽山を開山した覚明霊神碑、御嶽山三社碑など御嶽山にまつわる石碑や百万遍編仏碑、奉待二十三夜石塔など様々な石仏、石碑が祀られている。
木漏れ日のなかひっそりと佇む姿には趣を感じる独特の空間である。
前坂峠の西国三十三観音堂から尾根づたいに祀られた石仏群を通り、その頂上に覚明堂があり、御嶽山の開祖である覚明行者像をはじめ9体の石仏が祀られている。ほとんどが馬頭観世音菩薩である。
このお堂は、以前からあったが老朽化による破損が著しかったため、平成21年に再建され、現在は大変立派なお堂となっている。
ここから眺める御嶽山継子岳(日和田富士)の姿は非常に美しい。
前坂峠を小日和田集落に向かって下った中腹の街道脇の松の木の根本に、に7体の石仏が祀られている。
食彩を施した日和田地域では珍しい石仏もある。
ここからしばらく進むと、小日和田集落の森越八幡神社に到着する。
前坂峠道途中脇の石仏
1体
前坂峠は、鎌倉時代から利用されている街道であり、日和田集落から小日和田集落につながる歩道として昔から住民の往来があった。
以前は、一位森八幡神社から小日和田の森越八幡神社の御旅所に向かう際の街道でもあった。
この街道の中腹の山沿いに馬頭観世音菩薩像が1体ひっそりと祀られている。
風化が進み、像の姿がほとんど確認できない状態である。